今回のお題目はRPGツクール4。
過去の3作品はアスキーが出していましたが今回は何故かエンターブレイン発売の、自分だけのRPGを作れるゲームです。

エンターブレインといえば、あのファミ通の編集長浜村通信がやたら威張りくさって部下から嫌われたために、ゲーム関連書籍出版会社という肩書きを餌に彼を編集部から追い出すために作られた会社といわれています。


まずは、この『RPGツクール』シリーズについて説明しますと、端的にいえば『自分だけのRPGを作れるゲーム』です。
一応サンプルゲームも収録されていますが基本的にこのゲームは、自分で世界設定やキャラクター、シナリオやアイテム、敵キャラに至るまで全て自分の想像力忍耐力(こちらが特に重要)で作り出してRPGを完成させるまでのプロセス、及びそのRPGを友達に遊ばせたりして楽しむ。これがこのゲーム最大の魅力です。

僕はこのシリーズの大ファンで、過去に幾度となく楽しんだものです。しみじみ。
ええ、僕本当に好きなんですよこのシリーズ! 過去3作品のプレイ時間はどれも200時間は超えてるんじゃないでしょうか? 自分だけのRPGを作る過程とそれを完成させたときの達成感、たまりません!


そんな僕の心をガッチリ掴んだ同シリーズの続編が出るっていうもんだから居ても立ってもいられません! 我が愛機夢若(自転車)でお店に直行!  予約していたので売り切れの心配もなく難なくゲット。はやる気持ちを抑えてワクワクしながら帰路に着きます。


まずは取説を取り出して・・・って相変わらずすんごい厚さです。
このシリーズ、はまれば楽しいんですがなかなかユーザーを選ぶゲームでして、途中で挫折してしまうケースが目立ちます。
その最大の原因がシステムの複雑さで、取説を読んで理解しないととても遊べる代物ではありません。
とはいえ取説だけ読んでシステムの内容を全部理解するのはハッキリ言って無理です。このシリーズの慣例のひとつとして一番重要なことが取説から抜け落ちているというのがあります。プレイヤーはまず、取説の出来の悪さと戦わねばならないのです。



その後、無事第一の難関をくぐり抜けた僕はゲームスタート。まずはあらかじめ収録されているサンプルRPGを遊ぶことにします。
まずはこれをプレイして、その後データソースを見て(サンプルデータとして見られる仕組み)作成のコツを掴むわけです。
僕はツクールはベテランですが、面倒なことに毎回システムや操作方法を思いっきり変えやがるので前作までの知識は全く役に立ちません。少しは互換性とか持たせようとは思わないんでしょうか?

そんなわけでサンプルRPGをプレイ。


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・・・・・・


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・・・・・・・・・・・・感想。


これはひどい

何だこの出来はぁ?! 永きにわたるツクールの歴史のサンプルRPGの中でも抜群のクソっぷりです。

冗談ではなく本当に大冒険を思い出しました。内容がとにかく薄い薄い。システムはありきたり、ストーリは短い上につまらない、キャラクターや敵キャラはどー見ても30秒だけ考えて作ったような奴ら、挙句の果てにグラフィックのレベルが大変なことになってます!! 特にトッドキャラの荒さはクソゲー全盛期のRPGを思い出します。
それこそ大冒険と肩を並べられますよ!!

・・・う〜む、シリーズ毎に純粋なゲームファンとして楽しんできたこのシリーズですが、今回に限っては僕の中のもう1つの心、クソゲーマニアとしての自分が楽しんでいるのを感じます。あちゃあ。
いやいや、まだ判断を下すのは早すぎる。もしかしたら単純にサンプルを作った野郎がクソなだけかもしれませんしね! 思えばツクール2のサンプルもかなりアレだった(これがわかる人はかなりマニア)し、何より僕にはRPGを愛する素薔薇しい心がありますから大丈夫! ああ、なんとかなぁ!



さて、気を取り直して製作開始です。えっ? サンプルゲームのデータは見たのかって? あんなもん見る気にもなれんなァ!!

まずは大まかなシナリオを考えます。とはいえ実はもうあらかじめストーリー構成は出来ています。そりゃ発売日を今か今かと待ちわびていた身、その間に構想は既に出来上がっておりました。せっかくだからここでストーリーを紹介します。


時は西暦200×年、ゲーム界はある組織の手によって掌握されていた。その組織の名は「四角世界」
四角世界。その名の通り四角形を完璧に表現できる世界、それ即ち3Dを極めた者達の組織である・・・
彼らはその3Dの技術を用いて今までに無いリアリティのあるゲーム兵器を開発。最終幻想と名付けられたその兵器は
多くのゲームファン達を虜にした・・・しかし!

四角世界はその裏で恐るべき計画を実行していた。四角世界が放った美麗なCGを駆使したゲーム、しかしそれは全て
ゲーム性皆無、システム性皆無の悪魔のゲームだったのである!

彼らはこの悪魔のゲームを用いて人々に「ゲームの出来はCG美麗さだけで決まる」「システムやシナリオをゲームに求めるのは間違っている」等と歪んだ価値観を植え込んでいった。
人々は四角世界の罠とも気付かず、最終幻想の美麗CGの虜となってゆく・・・

その人々の姿には、かつてアクションやシューティングで熱くなり、アドベンチャーやシミュレーションで頭を悩ませ、
ロールプレイングゲームでワクワクドキドキの大冒険を繰り広げた熱いゲームファンの面影は無く、
ただ黙々と「動かせる映画」をプレイする魂の抜けた人形のようであった・・・

四角世界の前にゲーム界は破滅への道を歩むものかと思われた。だが一人の男が立ち上がった!

その男はかつて多くの人々に迫害され、一部の人々に愛されたクソゲーと呼ばれる者達の英雄的存在、
「クソゲーの帝王」「超魔王」等の称号を与えられしその男は自らと同じくクソゲーと呼ばれる者達を集め
四角世界の抵抗組織「友の会」を結成した・・・

男の元へと集まる、かつてのクソゲーの歴戦の戦士達・・・彼らこそ
人々が失いつつあるゲームがゲームであるべき理由を持つ者達だった

かくして勃発する四角世界と友の会の最終決戦! その戦いの果てに待つのは光か、はたまた闇か!?


・・・とまあこんな感じです。おバカなシナリオですね。この超大作(駄作)RPGのタイトルは!


デスクリムゾンRPG


ああっ、ゴメンナサイゴメンナサイ石は投げないで!でも仕方ないんですよお。人様のシナリオをクソだクソだ言ってる割に自分のシナリオ構成はもっとクソな僕の作品ですから。あちゃあ。

まずは主人公と仲間キャラの作成。主人公はもちろんコンバット越前。
仲間キャラクターには、タテヤマーナの宇宙人2世七つの海をまたにかける貿易商人兼魔物ハンター肉体美と料理を愛する美食戦隊4歳にして魚を三枚におろすことが出来た天才電波系少年公園の階段を下りるのも命がけの超虚弱体質冒険者コロニー育ちのエスパー少年必殺キックで全ての事件を解決する名探偵相撲よりも体操が得意な最強力士、などなど。

さあ、あなたはこの登場キャラの内、何人まで元ネタがわかりましたか?
6人以上元ネタがわかった方、アナタは異常です。

続いてアイテムの設定です。これもRPGに欠かせない重要な要素です。僕のRPGには・・・

「クリムゾン」
「大根」
「虫めがね」
「ヘッドマウントディスプレイ」
「いつもの」
「かりう」
「里見の剣」
「からし」
「かきコオロギ」
「焼きビーフン」
その他多数・・・
さあ、あなたはこのアイテムの中で、いくつ元ネタがわかりましたか?
7個以上元ネタがわかった方、アナタは異常です。


後は敵キャラ(もう疲れたので紹介はしません)を設定、続いて魔法(特技)の作成に入ります。
前回は予め用意されたグラフィックを拡大・縮小させたり点滅させたりして魔法のビジュアルを作成していましたが、今回は予め用意された魔法ムービーがあります(前回と同じ作成方法もある)。炎や氷の魔法のムービーが用意されておりなかなか良い感じ・・・と思いきや、戦闘中にこのムービーで作成した魔法を使うと読み込みが間に合わないのか微妙にスローモーションがかかってしまいます。


さらに、なんと召喚術のムービーもあります。大迫力の召喚獣が火吐いたり雷落としたりするのです。まさに本格派! ・・・ってそれはいいんですがこれってどう見てもFFのパクリなんですよね。シヴァやタイタン、イフリート等の名前はもちろんのこと姿形まで微妙にかぶっています。よくスクウェアに訴えられませんでしたねエンターブレイン。そういえばこの前も任天堂とモメていたようですけどどうなったんでしょう?

ともあれ、これでRPGの素材は全て完成! ・・・と思ったらまだありました。そう、街や洞窟、フィールドといったマップを作っていないではありませんか!


つわけで、せっかくだからマップ作成に突入。ん? 前回(ツクール3)ではマップを作成するためのパーツが内部マップパーツと外部マップパーツの二種類に分かれていましたが、今回は『街1』『街2』『洞窟1』『城1』等のパーツ郡に分けられています。
とりあえず最初はフィールドマップを作成。これがないと話になりません。フィールドのパーツ郡を選択。早速作成開始です。

まずはスタート地点辺りを作成して・・・と、小さな島が誕生しました。
ここで、正常にマップを歩けるかどうかテストプレイ。初期パーティーに越前を登録して、先ほど作った小島をスタート地点にしてテストプレイスタートです。

・・・・・・

ふむ。正常に動きました。お次はなんとなく海を渡ってみたくなったので船を出現させるイベントを作成しました。
そのイベントを発生させて船を出現させて海を渡ってみましょう・・・・・・アレ?

おかしいです。船が全然動きません! これはどうしたことでしょうか? とりあえずテストを中断してもう一度作成中のフィールドマップを確認。どうやら、海のパーツに見えていたのはただの背景のようです。つまり、初期状態で画面いっぱいに広がる海は全て、そこには何も無いNUL状態でして、本物の海のパーツは別に存在しているのです。
まったく紛らわしすぎます。どうせなら真っ黒なグラフィックにするとか考えなかったんでしょうか? これじゃあどこまでが海でどこまでがNULだかわかりません。面倒なのでペンキ機能で一気に塗りつぶしました。

しかも、船を出現させた途端にフィールドマップの海に奇妙なオブジェが出現しました。


わかりにくくてスミマセン

こんな感じで現われました(自分で見てもヘタな絵だなぁ)。いったいこれは何?

オブジェに近づいてみると、突然音楽が変わり、越前が船に変身! どうやらこのオブジェが『船』の場所を表しているようです。もう少しセンスの良いグラフィックは用意できなかったのでしょうか?
サンプルゲームの前科もあって、今回のツクール4のグラフィックレベルがよーくわかりましたよ。

とりあえず、今度は船はちゃんと動きました。やれやれ、今回のツクールも疲れそうです。


問題も解決したところで、せっかくだから他の陸地も作ってみましょう。
島からいくらか離れた場所に少し大きめの陸地を作ります。
その後も、次々と陸地や森、町のグラフィックを配置していき、見る見るうちにデスクリムゾンRPGの世界が完成しました。といってもフィールドマップだけですが。

さて、ここからが本番。やはりRPG欠かせない街や建物の内部やダンジョンのマップを作成します。
次々とマップを完成させてゆき、製作順調かと思われました。しかし突然、画面に

システムデータの空き容量が足りません

・・・ホワット?? 何が起きたんでしょうか。システムデータ? 確かマップやアイテムやキャラクターを作成する際、システムデータを食うのは知っていますが・・・そういえば今までの作業でどのくらいデータを食ったんでしょうか? ちょっと確認。

120728(最大値):119887(現在値)

うわっ、ほとんど食っとるやん!!

しかも、先程作ったフィールドマップが3万近く食ってる模様。これではまともに街も作れません。
泣く泣くフィールドマップを削除。移動する際は街の出入り口で選択肢で行き先を選んで移動するシステムに変更しました。

どうやらツクール4はマップ作成に関して消費するデータの燃費の悪さが尋常じゃないです。そのくせ、予め用意されているマップデータ(街や洞窟内部などのマップが予め作ってある)を使えばデータを殆ど食わないのです。
したがってマップの殆どを用意されているマップデータを使って作成、自分オリジナルのマップはほんのちょっとという非常にイタイ物にならざるを得ません。
つーか、これのどこがオリジナルRPGだよ。



悪態ついても仕方が無いので、ある程度マップを作成した後、いよいよイベント作成・・・の前に、主人公キャラ達のオリジナルグラフィックを作成しましょう! このツクールシリーズでは3からオリジナルのキャラクターグラフィック(及びモンスターグラフィック)を作成できるようになっています。しかも外部データ扱いなので余計なデータを食いません。

なんと今回のツクール4は実は二枚組です。一枚はRPG作成及びプレイ用、もう一枚はオリジナルグラフィック作成用です。
生意気にもグラフィック作成用にもう一枚ついてきます。ちなみに3では両方とも同じディスクに入っていました。
さすがはツクール。グラフィック作成にこだわりを見せるユーザーの為にわざわざ別のディスクに収録してまで作成のシステムを充実させましたな! その心意気やあっぱれ! と思ったら・・・

前作(ツクール3)とほとんど同じでした。

何気に余計使いにくくなっているグラフィック作成ツールに四苦八苦しつつも、なんとか主人公である『コンバット越前』のグラフィックが完成! したのか?! 「ああ、なんとかなぁ!」


せっかくだから俺は、越前康介をオリジナルRPGに出演させるぜぇ! てな感じで越前のグラフィックデータをRPG作成データに登録。さて、まずは越前をマップ上で歩かせてみよう! というわけで再びテストプレイ開始。
おおっ! 先程はブッサイクな勇者だった越前の姿が迷彩服姿のりりしい姿に変身です!

そして、予め用意してあった『敵モンスターと戦う』を設定したイベントを発動させていざ戦闘開始!
行け越前! ヌーヌーをぶち殺せ!!!

ちゃらちゃっちゃらちゃっちゃらちゃ〜♪(戦闘シーンの音楽)


・・・・・・


・・・・・・


・・・やけに長い読み込みです。
それもそのはず、先程から画面に表示された文字は


キャラクターデータ ETHIZEN を読み込み中・・・
ちゃらちゃっちゃらちゃっちゃらちゃ〜♪(その間も音楽鳴りっ放し)


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・・遅っ!!!!!
ちゃらちゃっちゃらちゃっちゃらちゃ〜♪(音楽だけは元気に再生)

そしてようやく戦闘開始。戦闘画面は3までのドラクエ方式から、4はFF方式に変更されています。
サイドビューで、アクティブバーが満タンになれば行動可能です。


・・・・・・


・・・・・・バコッ!!(敵が攻撃した時の音)


・・・・・・


・・・・・・バコッ!!(敵が攻撃した時の音)


・・・・・・


・・・・・・バコッ!!(敵が攻撃した時の音)


バー溜まるの遅っ!!!!!
ちゃらちゃっちゃらちゃっちゃらちゃ〜♪

どうやら、アクティブバーの溜まり具合はキャラのステータスの『気力』が多ければ多いほど早いらしいのですが、僕は越前のパラメータ成長率でこれを3に設定しておきました。レベルが1上がるごとに気力が3上がる仕組みですが、どうやら、最低レベルのレベル1だとパラメータ成長率×1の能力しかないようです。
つまり越前の気力は
これではゲームバランスもクソもありませんね。でもだからといって、20とか30とかにすると、あっという間に気力の最大値の99(これ以上上がらない)になってしまい、アクティブバーの溜まり具合がもんのすごいことになってこれはこれでゲームバランスを崩壊させます。
ちなみにヌーヌーどもは気力10なので、越前が一回行動する間、ヌーヌーは3回行動します。しかもヌーヌーは四匹。これじゃ勝ち目はありませんね!
ただ、これはこれで本家デスクリムゾンを忠実に再現していると思うのは僕だけですか?

これじゃテストプレイにならないので、仕方なくイベントで越前の気力をムリヤリ上昇させて再トライ。
愛銃クリムゾンでヌーヌーを射殺し、戦闘終了。そして再びフィールドマップへ・・・ってアレ?


キャラクターデータ ETHIZEN を読み込み中・・・
ちゃ〜ちゃちゃちゃ〜ちゃちゃちゃっちゃ〜♪(フィールドの音楽)

またかい!!!!!


・・・結論。

僕の愛するツクールシリーズはクソゲーに成り果てました。浜村のせいで。



〜おまけ〜

つい最近、RPGツクール5の製作が発表されました。3を手がけた空想科学さんが作っておられるようで期待大です。・・・と言いたいところですが、この開発画面を見て不安が爆発寸前。しっかりしてくれよ、アスキー。