俺は妹達のことは大好きだ。
家族として誇りに思い、愛している。
だが、時として妹達にどう接していいのかわからないときがある。




「お兄ちゃまぁ……」
花穂が俺のことを涙目で見上げている。
大体、テレビの洋画劇場でホラー映画がやるというので、見てみたいと花穂が言ったときから何処と無く悪い予感はしていたのだ。
俺は必死に花穂を見るのをやめるのを説得したのだが、妹のお願いに逆らえるはずが無い。
そして、テレビを見終わった俺と花穂はトイレの前で揉めることになった。
「お兄ちゃま、花穂と一緒におトイレ入ってー」
「いや、花穂。トイレの前で待ってるからさ」
「やだやだ。きっとおトイレの中でオバケさんが出てくるもん」
「でも、女の子と一緒におトイレに入るっていうのは……」
「花穂、とっても怖いの。お兄ちゃま、助けてー」
「………」
「お願い……」
花穂の目から涙がこぼれる。
だがここで甘やかしては兄として、俺は失格だろう。
「お兄ちゃま、花穂……もう、洩れちゃうそう」




二分後、俺は耳栓をして目と鼻をガムテープで塞ぎ、花穂に両手を背後で縛ってもらってトイレに入ることになった。